「カバラの歴史」から「生命の樹」が誕生するまでをまとめてみた

カバラの歴史と生命の樹の誕生 生命の樹

今回は前に読んでいた、そして前にカバラの智慧を学び生命の樹についての理解を深めるおすすめサイトや本を紹介という記事でも紹介させていただいた

An Introduction to the Kabbalah


An Introduction to the Kabbalah (Suny Series in Judaica: Hermeneutics, Mysticism, and Religion) (Suny Series in Judaica, Hermeneutics, Mysticism and Religion)

という本でヘブライ大学の哲学博士でもありユダヤ神秘主義について長年、教授として活動していたかたが書いた本のメモ書きを中心にまとめてみました。

正直この本を理解するために、他の本やラビが発信している動画、サイトなどでしらべる必要があったため完全にこの本に沿っているわけではございません。

あと、カバラについてよく知らない人でも理解できるように難しい話や細かいことは割愛させていただき、なんとなくカバラの歴史から生命の樹の誕生までを話しています。

カバラとは「受け取る」や「伝統」という意味

定義は人それぞれ違うのですが個人的には「宇宙の法則」に近いという印象ですが

もう少しわかりやすく日本語に置き換えるとしたら

可能性を最大限に発揮できるよう精神性を高めるための古代ユダヤ人の知恵。

くらいに思っておけばいいのではないかと思います。

カバラとは具体的に何を指すのか

カバラは2つの意味で使われている。

  • 文字で書かれた律法
  • 人から伝えられる律法

文字で書かれたユダヤ教の律法と規則「ハラハー」と、人から伝えられる口伝律法の一部である「アッガーダー」の両方に基づいているそうだ。

カバラの歴史

伝統的なカバラの書物で初期の作品とみなされているものに

「ミドラーシュ」や「タルムード」などが挙げられます。

その中でも、最も古いテキストとして知られるのがユダヤ教の言葉によって語り継がれる

口頭伝承の集大成とも言われている「形成の書」です。

旧約聖書やタルムードについてもっと知りたい方は【モーセの生涯】モーセ五書・旧約聖書~タルムードまでを簡潔に学ぶも合わせてお読みください。

形成の書の歴史

形成の書の歴史
形成の書の歴史

形成の書の言及が見られたのは1世紀。

6世紀にはテキストの引用。

10世紀には解説が書かれ

12世紀には宇宙論と神学的考察が組み込まれカバラが生まれたのではないかと言われている。

そして13世紀にはカバラの歴史で最も影響力のある本「ソハール」の出現によってカバラ思想が発展し現在では世界中に学ぶ人がいたり何十年も研究したりする人がいるほど広まっていったそうです。

正直、正確な年号というのは人によって言ってることが違うので何が正解かわからない。

ここではこんな流れで広まったということだけ理解していただければと思います。

カバラが神秘主義と言われた理由2つ

大まかな2つの理由としては

  • 口頭での教えは許可なしに伝えることを勧めていなかった
  • 知識や経験が必要だった

という理由がある。

もう少しこの2つの理由を詳しく説明すると

1つ目

13世紀にスペインのカバリストであるバフヤ・ベン・アッシャーに、口頭での教えは印刷をすると誤解を招く可能性を恐れがあることから、許可なしに伝えることを勧めてはいなかった。

そのためR. Barukh TogarmiやR. Joseph Gikatilla’sはそれらをかきとめて、彼らの考えを注意深く考える必要があった。

そのため公に公開するときは反対意見も多かったらしい…

2つ目

ある程度の知識や経験が必要ということから、実際に昔は40歳以上の既婚男性という条件もあったそうだ。

これらの理由から公にすることはなく、長い年月限られた人のみにだけ伝えられていたという経緯があるわけです。

カバラの歴史を簡単に学んだところで次は生命の樹について軽く触れていきたいと思います。

カバラは3つのカテゴリーに分かれてる

カバラは一般的に「理論」「瞑想」「魔術や魔法」の3つに分類される。

理論

  • 主に精神的な領域に関してです。生命の樹、魂、天使の世界などがある。

瞑想

  • 神の名前、文字の順列などの手法を用いてより高い意識状態に到達することを扱う。

魔術・魔法

  • さまざまな記号や呪文、神の名前を使って自然に影響を与えたりする方法を扱うが、多くの手法は瞑想法に似ている。

この中でも生命の樹に焦点を当ててみていきましょう。

生命の樹が表すもの

生命の樹は神に接続するためトーラーの探究者が歩む自己探求の道を図に表したものと言われています。

たびたびこのブログでも登場しているトーラーの話を先に簡単にさせてください。

まずトーラーとは、モーセが書き記した旧約聖書の最初の5つの書物のこと

<創世記> <出エジプト記> <レビ記> <民数記> <申命記>

を指します。

これらを探究してる人がどんなことを学ぶかというと

  1. 時系列を理解する
  2. 律法のメッセージが何かを理解する
  3. トーラーにはない口頭で伝えられたストーリーを理解する
  4. 公に語られない律法の秘密を理解する

というものが図になったものが生命の樹ってことみたいです。

昔の人たちがどんな気持ちでどんな思いでカバラを守り伝えてきたのかを考えると、どんどん興味が出てきてどんどん深く調べることになりまとまりがつかなくなってきてしまうのでこの記事はここまでにしておきたいと思います。

生命の樹については生命の樹(カバラ)の意味と使い方を知って自分の人生を読み解くという記事に書いてます。

まとめ

ザっとカバラの歴史から生命の樹の誕生までを簡単にまとめてみましたが、本当に難しくて奥が深いです。

調べても調べても、どんどん知らないことや新しい発見があるので本当に終わりがみえないのもまたカバラの魅力かな…とも思います。

この記事を書いてるときにたまたま見つけた論文がとても興味深くて面白かったので共有です。

タルムードの聖書解釈に込められたユダヤ賢者の実存的関心

PDFをダウンロードして読むことができるので、興味があるかたは是非よんでみてください。

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