「もっと自分を大切にしてね」
誰かにそう言われたことはありませんか?
私も、ときどき言われることがあります。
そのたびに、「ありがとう」と思う一方で、
「自分を大切にするって、具体的にどうすればいいんだろう」
と、少し困ってしまうのです。
好きなものを買うこと?
ゆっくり休むこと?
嫌なことをしないこと?
どれも正解のような気もするし、どれも少し違うような気もする。
今回は、「自分を大切にする」ということについて、考えてみようと思います。
「自分を大切にして」と言われても
自分を大切にすることが大事だというのは、なんとなく分かっています。
でも、いざ実際にやろうとすると、何をしたらいいのか分からない。
それに、自分のことを優先すると、
「わがままだと思われないかな」
「周りに迷惑をかけてしまわないかな」
と、心配になってしまうこともあります。
私は、人に何かを頼まれると、自分が疲れていても引き受けてしまうことがあります。
そして、あとから「本当は休みたかったのに」と思う。
そんなことを繰り返しているうちに、自分を大切にするということが、ますます分からなくなっていたのかもしれません。
自分を大切にすることは、わがままではない
「自分を大切にする」と聞くと、自分の好きなことだけをする、というイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも、私が考える「自分を大切にする」は、少し違います。
それは、自分の気持ちや体の声を、ちゃんと聞いてあげることなのだと思います。
疲れているときに、「疲れているんだね」と気づいてあげる。
悲しいときに、「悲しかったんだね」と受け止めてあげる。
誰かを大切にするときと同じように、自分にも目を向けてあげる。
そう考えると、自分を大切にすることは、わがままとは違うものなのかもしれません。
自分を大切にするって、たとえばこんなこと
では、実際にはどんなことが「自分を大切にする」ことなのでしょうか。
私が日々の中で大切にしたいと思っていることを、いくつか書いてみます。
自分にかける言葉を、やさしくする
失敗したとき、私はつい自分に厳しい言葉をかけてしまいます。
「どうしてこんなこともできないの」
「本当にだめだな」
でも、もし大切な友だちが同じ失敗をしたら、私はそんなふうには言わないと思います。
「大丈夫だよ」
「そういう日もあるよ」
きっと、そう声をかけるはずです。
友だちにかけるような言葉を、自分にもかけてあげる。
それが、自分を大切にする第一歩なのかもしれません。
自分の「いやだ」を無視しない
誰かに何かを頼まれたとき、心のどこかで「いやだな」と感じることがあります。
でも、その気持ちに気づかないふりをして、つい引き受けてしまう。
もちろん、いつも断ればいいというわけではありません。
ただ、「いやだな」と感じた自分の気持ちを、なかったことにしないでいたいと思っています。
「私は今、いやだと感じているんだな」
そう気づくだけでも、自分の気持ちを大切にすることにつながるのだと思います。
自分の気持ちに気づくことについては、「気持ちがモヤモヤするとき、自分の気持ちと向き合ってみる」でも書いています。
自分との小さな約束を守る
「今日は早めに寝よう」
「週末は、ゆっくり過ごそう」
自分とした約束は、他の予定に押されて、つい後回しになってしまいがちです。
人との約束は守るのに、自分との約束は簡単にやぶってしまう。
でも、自分との約束も、同じように大切にしていいのだと思います。
小さな約束を守ることで、「自分のことを大事にできた」と感じられることがあります。
休む約束を守れずに、罪悪感を感じてしまうときは、「休むことに罪悪感を感じるのはなぜだろう」も読んでみてください。
自分のためにいることと、誰かのためにいること
古代のユダヤ教の賢者ヒレルの言葉として、こんな言葉が伝えられています。
私が私のためにいなければ、誰が私のためにいてくれるだろう。けれど、私が自分のためだけにいるなら、私は何者だろう。そして、今でなければ、いつなのだろう。
『ピルケイ・アボット(父祖の教え)』より
自分のことをないがしろにしていると、誰かを大切にする余裕もなくなってしまいます。
反対に、自分のことだけを考えていても、どこか寂しくなってしまう。
自分も、周りの人も、どちらも大切にできたらいいな。
そのためにも、まずは自分の心と体を整えてあげることが大切なのだと思います。
そして、「今でなければ、いつなのだろう」という最後の一言に、少し背中を押されたような気がしました。
自分を大切にすることは、いつか余裕ができたときにすることではなく、今日からできることなのかもしれません。
大切にできない日があってもいい
ここまで書いてきましたが、私も、毎日自分を大切にできているわけではありません。
つい無理をしてしまう日もあります。
自分に厳しい言葉をかけてしまう日もあります。
でも、それでいいのだと思います。
「今日は自分を大切にできなかったな」
そう気づけたこと自体が、自分に目を向けられた証拠なのかもしれません。
できなかった日の自分を責めるのではなく、
「明日は、少しだけ自分にやさしくしてみよう」
と思えたら、それで十分です。
今日、自分に問いかけてみたいこと
もし今、あなたも「自分を大切にするってどういうこと?」と感じているなら、
「最近、自分にどんな言葉をかけていたかな?」
「大切な友だちに対してするように、自分にしてあげられることは何だろう?」
と、少しだけ自分に問いかけてみてください。
答えが出なくても大丈夫です。
そして、もしよかったら、今日できる「自分を大切にすること」を一つだけ選んでみてください。
「好きな飲み物をゆっくり味わう」
「いつもより少し早く寝る」
「自分に『お疲れさま』と言ってあげる」
どんなに小さなことでもいい。
誰かのためだけではなく、自分のためにも生きていくために。


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